【自転車通学特集】 第5回「自転車が加害者になることも。備えとなるのは自転車保険」

増える自転車対歩行者の交通事故

第3回で示した通り、自転車は車道の左端走行が原則。
仮に自転車の通行が認められた歩道であったとしても歩行者が優先で、近くに歩行者がいるときは徐行しなければなりません。
にもかかわらず、われ関せずと疾走する自転車の姿は目に余ります。

結果、交通事故全体が減少傾向にあるなか、自転車対歩行者の事故は10年前との比較では1.5倍、近年でも横ばいが続き(1807件/平成13年→2496件/平成16年→2801件/平成23年)、交通事故全体のなかで占める割合も増しています(18.5%/平成13年→20.8%/平成23年)。

賠償額が5000万円を超える判決も

自転車対歩行者の交通事故で相手が死亡や重い後遺障害を負った場合は、高額の賠償が求められことを肝に銘じましょう。これは加害者が中高生であっても例外ではありません。裁判例ではおおむね中学生以上なら責任能力があるとされ、平成17年の横浜地裁の判決では、事故を起こしたとき高校生だった被告に5000万円の支払いが命じられました。

最新事例(2013/7/17)
小学5年生(事故当時)の男児が下り坂を時速20~30kmで走行して67歳(事故当時)の女性をはね、この女性が意識不明となった事故をめぐる訴訟では、平成25年7月4日に神戸地裁が「自転車の走行方法に関して十分な指導や注意をしていなかった」として、男児の母親に9,520万円の支払いを命じる判決を言い渡したばかりです。(MSN産経ニュースwestより)

いざというときの備えとなる自転車保険

クルマやオートバイを運転する場合は、法律に基づき自賠責保険への加入が義務づけられており、いざという場合に死亡で3000万円、後遺障害だと4000万円までが支払われます。一方、自転車にはそのようなルールがありませんから、前述した高額の賠償金をすべて自己負担で支払わなくてはなりません。本人に責任能力がある場合には、親の監督責任が問われることはまずありません。しかし、わが子が重い負担を抱えてこれからの人生を送るのを、黙って見過ごせる親はいないでしょう。

このような悲劇を招かないためにも自転車保険は重要です。自動車保険と比べて保険料は低額で、被害者への賠償責任や、本人がケガを負って入院・通院したときの費用を補償してくれるものもあります。

おわりに

以上5回にわたり、自転車通学をするお子さんをもつ親御さんの心得を述べてきました。

◆安全で快適に乗るために、自転車の整備を欠かさない
◆自転車はクルマだから、交通ルールやマナーを守るのは当然
◆それでも起きてしまった事故には、自転車保険で対処する

この3点を親子ともども肝に銘じておきさえすれば、お子さんを安心して学校に送り出すことができます。折に触れ、この連載記事をご覧いただければ幸いです。

自転車保険はau損保

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